株式会社べべ
2023.11.28
1971年創業の老舗子供服メーカーである株式会社べべ。以前から自社ECサイトにWEB接客ツールを導入していた同社ですが、当時のツールではユーザーの流入元や会員情報にもとづく情報の出し分けができず、本来の意味で顧客一人ひとりに合わせたWEB接客ができていないという課題を抱えていました。
そこで同社は、いくつかのツールを比較した上で、FlipdeskおよびCross Talkを導入。以前のツールからリプレイスを行いました。
その結果、さまざまなシナリオに沿って、顧客ごとに適切なタイミング、適切な情報の出し分けが可能に。リプレイス前と比較し、WEB接客ツール経由でのCV数や貢献売上は約3倍に増加したといいます。
Flipdesk導入の経緯と効果、活用方法などについて、EC部シニアゼネラルマネージャー 吉田 慎太郎様にお話を伺いました。
―Flipdeskをご導入いただいているBEBE MALLについて教えてください。
吉田:BEBE MALLは当社が運営する子供服ブランドのオンラインストアです。当社は「大人のファッションの楽しさをこどもに」の想いのもと、1971年に創業した子供服のアパレルメーカーで、クラシックなヨーロピアンカジュアルを提案する「BeBe」や、より若い世代のファミリー向けに時代のトレンドを押さえた「BeBe Petits Pois Vert」、そしてナチュラルなかわいさをよりカジュアルに提案する「SLAP SLIP」などのブランドを展開しています。
百貨店やショッピングモール等にも出店しているのですが、すべてのブランドを展開しているわけではなく、たとえば百貨店なら百貨店向けのブランドだけを販売しています。そんな中で、当社が扱うすべてのブランドの商品を購入できるのが、公式オンラインストアであるBEBE MALLならではの特徴といえます。
―吉田様の普段の業務について教えてください。
吉田:私はEC部シニアゼネラルマネージャーとして、EC周りの責任者を務めています。このEC部のマーケティングチームのメンバーが、Flipdeskを運用しています。
―2022年11月からFlipdeskとCross Talkをご導入いただいております。Flipdeskを導入するきっかけは何だったのでしょうか。
吉田:BEBE MALLではFlipdeskを導入する以前から、別のWEB接客ツールを使用していました。しかし、そのツールではある程度の効果は出ていたものの、流入元や会員/非会員での情報の出し分けができず、次のステップに進むためにリプレイスする必要があると感じていました。そこで導入したのがFlipdeskです。
―Flipdesk以外にも比較検討されたツールはありましたか。
吉田:いくつか同様のツールを検討しました。その結果、費用と機能のバランスがもっともよかったのがFlipdeskでした。また、私自身は前職でWEB接客ツールを実際に運用していましたが、現職のチーム内には運用経験があるスタッフがおらず、その中で導入していくことを考えると、シナリオ事例集が充実しており、UIが直感的にわかりやすいFlipdeskがベストだったのです。
―Flipdeskと一緒にCross Talkもご導入いただきました。どのようなことを期待されたのでしょうか。
吉田:Cross Talkはお客様が商品を選ぶ際のサポートや、疑問点の解消になることを期待して導入しました。以前使っていたWEB接客ツールにもチャットボット機能がついていたので、リプレイスする上でもチャットボット機能がついていることはマストでした。Cross Talkはライトプランを利用していますが、機能面も以前使っていたチャットボットに見劣りせず、求めていた要件を十分に満たしています。
―導入時にオンボーディングサポートを行わせていただきました。サポートの印象や効果はいかがでしたか。
吉田:とてもよかったという印象です。リプレイスの対応も非常にスムーズで満足しています。実はCross Talkを導入した直後、慣れていなかったこともあり、1週間ほどで1ヶ月分のチャット配信数を使い切ってしまったことがあったんです。その際、サポートの方に相談したところ、Flipdeskのシナリオで代替となる施策をご提案いただけました。そういった対応が非常にすばらしいと感じました。
―特に効果の高かったシナリオや、印象に残っているシナリオについて、いくつか教えてください。
吉田:会員と非会員でバナーを出し分けて、非会員の方の会員登録を促すシナリオが特に効果的でした。これはリプレイス前のツールではできなかったことであり、まさにFlipdeskに求めていたものです。
また、Flipdeskでは会員情報連携のオプション機能も利用しており、会員情報に基づいて誕生月クーポンを配信したり、購入情報に基づいて関連商品をおすすめするなどの施策も実現できています。
もちろん、カゴ落ち防止施策などのベーシックなシナリオも配信しています。以前のツールでもカゴ落ち防止機能はあったのですが、Flipdeskの方が高い効果が出ています。
他に当社ならではの施策としては、ブランドによる情報の出し分けがあります。BEBE MALLでは現在、10のブランドを販売しているのですが、それぞれ顧客層が異なるためFlipdeskでクーポンを出し分けています。たとえば、単価が低いブランドなら割引率はそれほど高くなくても低価格から使えるクーポンを、単価が高いブランドならある程度高価格からしか使えないけれど割引率が高いクーポンを配信するといった感じです。
先ほどお話しした、Flipdeskを使って実施しているCross Talkの代替施策では、Flipdeskのポップアップを使ってチャットボットのようにFAQページや商品カテゴリページに飛ぶようにしているのですが、クリック率も高く効果もしっかり出ているので活用しています。
―Flipdeskの運用において、大切にしている点やこだわりについて教えてください。
吉田:自分たちが提供したい情報をただプッシュするのでは、お客様にとって迷惑になることもあります。大切なのは、お客様目線でお客様にとって適切な情報を適切なタイミングで届けること。そのためにも、きちんとお客様をセグメントし、パーソナライズした情報発信を心がけることが、何よりも重要だと考えています。
―Flipdeskの導入効果について教えてください。
吉田:ツールのリプレイス前と比較して、CV数と貢献売上ともに270~300%の数字が出ています。おそらくシナリオの配信数が増えたことだけでなく、出し分けることにより一つひとつの精度も上がっているのだと考えています。
―Flipdesk導入以前からWEB接客に取り組まれていますが、あらためてECサイトにおけるWEB接客の重要性についてのお考えを教えてください。
吉田:ECサイトを運用するにあたって、ECサイトでのお客様の体験をいかに店頭での接客体験に近づけられるのかが重要です。もちろん、店頭の接客なら何でもいいわけではありません。たとえば店舗にいらしたお客様にいきなり声をかけて、お店の都合で一方的におすすめするのは良い接客とはいえないですよね。お客様の様子をお伺いして、適切なタイミングで適切にお声がけする、あるいはあえてお声がけしないでおくなど、お客様一人ひとりに合わせた臨機応変な接客が実店舗ならではの良さです。そういった接客をWEBで再現するために、WEB接客ツールを活用すべきだと思います。
―FlipdeskおよびCross Talkを今後どのように活用していきたいかなどの展望について教えてください。
吉田:Flipdeskについてはシナリオをさらに増やして、CVや貢献売上などの数字につなげていきたいと思います。Cross Talkについてはまだ活用しきれていないと感じているので、あらためて運用を進めていきたいですね。
サイトとしては、まだまだお客様の商品選びの参考になるコンテンツが不足していると思うので、そこも充実していきたいです。また、国内では少子化が進んでおり、子ども服市場の拡大は難しい状況です。今後は海外にも目を向けて越境ECにも挑戦したいと考えています。そのような中でFlipdeskは、そうした海外からのお客様への接客、といった新しい取り組みにも力を発揮してくれると期待しています。
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